未完で甘露な日常

蜜柑は柑橘 日々を満喫

オタク彼是 その参 「オタクx非公式」

【CP話注意】


私はNLBLGL何でも嗜むオタクなのだが、同人界隈に身を置いているとTwitter上等で『公式非公式論争』なるものが度々巻き起こる。私自身、作中で明確に恋愛関係である若しくは恋愛感情が明示されている以外の矢印は全てファンの創作上のものである、という認識は最低限持っている(愚かな自分への戒めも込めて)。ただ正直に言ってしまうと、作品そのものを好きである事とは別として、少し前まで私は『公式CPを好きになる事』に拘っていた。『公式』だからそのCPが好きだ、『非公式』だからこのCPをこれからも推すのはどうしよう、そんな基準で見ていた部分があった。


詳細は伏せるが、先日密かに推しているキャラ同士の恋愛感情が作者より明確に否定された。ショックを受けるかと思ったら、自分でも驚く程マイナスな感情は無かった。むしろ、恋愛関係と断定されたら逆にその関係性に違和感を覚えていたかもしれない、そんな気持ちだった。何がそう思わせたのかは分からない。その二人の結び付きが、恋愛とはまた別の次元にある尊いものだと思えたからなのか、単に私の価値観が変わったからなのか、そのどちらでもないのか。『公式』『非公式』『恋愛』という言葉に囚われて、(大袈裟かもしれないけれど)何だか本質のようなものを見失っていた事に気付いた。

勿論、純粋な(?)恋愛感情で結ばれた関係も素晴らしい。ただ、視野を少し拡げてみると、殺したい程憎らしい感情だとか深い精神下で分かり合えてる事だとか、自分の全てをなげうってでも幸せになってほしい存在がいるだとか、推しCPの数だけ無限に関係性が存在する事に気付く。そんな『エモさ』に、今の私は強く惹かれるのだ。


『公式=恋愛』『非公式≠恋愛』という図式は一旦置いておいて、そのCPならではの関係性を日々模索するのが楽しい。


――ただやっぱり、推し達は原作でもっと絡んでほしいしお互いを一番に思っていてほしいとも願う訳だから、オタク心は複雑怪奇だと改めて思う。