未完で甘露な日常

蜜柑は柑橘 日々を満喫

チキチキバンバン♪(パリピ孔明語る)

前クールの春アニメ(スパイファミリーも観てた)だったパリピ孔明。初回から追っていた訳ではなくて、たまたまYouTubeを徘徊していた際にノンクレジットver.のオープニング動画を見付けてその存在を知った。パリピな音楽に合わせて古風な衣装に身を包んだ謎の壮年男性達が踊る光景は、実にシュールである。すぐに内容が気になり検索をかけ公式サイトに辿り着いた。(私は三国志三国志演義などにはとんと疎いため、終始ふんわりとした説明で恐縮である)時は三国時代、軍師として名を馳せていた諸葛孔明はその志半ばでその生涯を終えるのだが、何故か現代の渋谷に肉体を伴ったまま転生した。そこで出会った一人の無名シンガー月見英子(めっちゃかわいい)の歌声に惹かれ、孔明は彼女の軍師=マネージャーになる事を決意する。彼は生前為し得なかった天下泰平を、英子の歌声が持つ力をもってして叶えようと思ったのだ。

正直あらすじだけ見ると若干のギャグ臭を感じるが、コメディをベースに内容は結構真面目で、英子視点で見ると王道のシンデレラ・ストーリーとなっている。主役である孔明と英子は、生まれも育ちも見た目も嗜好も全く共通点の無い異色の組み合わせなのだが、不思議と違和感が無い。(英子は自分の歌を見初めてくれた人として、孔明は自分の野望を叶えさせてくれる人として)お互いがお互いを照らす一筋の希望となっていて、特にアニメ1話から最終話までその過程が丁寧に描かれている。

原作者インタビューによると、初期案はモテない男子学生を孔明の百戦錬磨の策(?)でモテモテにさせる話を考えていたとかなんとか。これはこれで面白そうであるが、やはりアニメ映えするという点では今の音楽を核としたストーリーで良かったと思う。少し下世話な見方をしてしまえば、ライブ開催だったりボーカルアルバム発売だったりのビジネス的な広がりにも繋がっているのだろうし……。

勢いで原作も9巻まで購入した。10巻の発売と共に、今後の二人の活躍がますます楽しみである。